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南加賀学術講演会『高血圧、心不全治療』2023年4月5日(水)

[2023.03.15]

2023年4月5日(水曜日)小松市、能美市、加賀市学術講演会

特別講演『ナトリウム利尿ペプチドを意識した高血圧、心不全治療』

演者:平光ハートクリニック 院長 平光 伸也先生

座長:芳珠記念病院 内科部長 臼倉 幹哉先生

 

平光先生は、救命センターで急性期の多くの患者さんを助けてこられた経験を持ち、現在は内科開業医として勤務されておられます。

元気に通院されている患者さんが、いつの間にか心不全を発症してしまう事は、かなりの頻度でありますが、それを防止することが重要であることを教えて頂きました。

 

◆ ANP:中心静脈圧が上昇すると心房から分泌されるナトリウム利尿ペプチド

◆ BNP、NT-pro BNP:左心室拡張により心室から分泌されるナトリウム利尿ペプチド

◆ ANPの半減期:約2分、BNPの半減期:約22分、NT-pro BNPの半減期:90-120分

◆ NT-pro BNPは腎機能の影響を受け、腎機能低下時には高い値となる。

◆ ARNI (Angiotensin Receptor Neprilysin Inhibitor) :サクビトリルバルサルタン(商品名 エンレスト)に含まれるサクビトリルは、ANP、BNPを分解するネプリライシンを阻害するため、ANP、BNP上昇効果がある。

◆ NT-pro BNPはネプリライシン阻害剤の影響を受けない。NT-pro BNPはARNI開始後の治療効果判定に有効である。(NT-pro BNPが半減すれば著効したと言える)

 

◆ ANP:カルペリチド(商品名 ハンプ注射用1000)は点滴剤として急性心不全治療に用いられる。

◆ ハンプは、慢性心不全治療には数か月に渡って少量持続点滴する必要がある。

◆ ARNI内服は、少量ハンプ点滴と同様に血中ANP上昇効果がある。他の内服薬には、ANP上昇効果はない。

 

◆ 左室収縮の保たれた心不全(HFpEF)は左室収縮の低下した心不全(HFrEF)と同程度に予後は悪い。また、腎機能が悪ければ悪いほど、心不全患者の予後は悪い。

◆ 慢性心不全はゆっくり進行すると、本人が息切れ症状に気づかないこともある。

◆ ハンプやARNIは心房細動を合併したHFpEF症例で効果が大きい。

◆ ANPやBNPにはアルドステロン分泌抑制作用があるため、ARNIはアルドステロンの臓器障害作用を抑制する効果もある。

 

◆ NPR-A(ANP、BNPのレセプター)ノックアウトマウスは高血圧を発症する。つまり、ANP、BNPには高血圧発症予防がある。

◆ 心不全のない高血圧(Stage A)においても、ARNIはANPを上昇させることができる。心不全発症予防が期待できる。

 

◆ ARNIは慢性心不全に対して使用する場合、ACIもしくはARBから切り替えて開始する。高血圧に対して使用する場合も通常第1選択薬としては使用しないが、①Non-dipper型(夜間血圧が高い)高血圧 ②減塩困難 ③心疾患合併 の場合は第1選択薬として考慮される。

◆ ARNIに含まれるサクビトリルはACE同様、ブラジキニンの分解を抑制する。そのためACIからARNIに切り替える際ブラジキニン濃度が上昇し、咳や血管浮腫の副作用が出現しやすい。そのためACIからARNIへ切り替える際は、投与間隔を36時間以上開ける必要がある。(ARBからの切り替えの場合は不要)

 

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